仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第33回試算表概要-

簿記３級を独学で勉強やネットで勉強。全く初めてだと不安もあります。そして、勘定科目に借方、貸方とルールが何だか難しいイメージあります。仕訳とは、簿記を基本として、会社では経理部門が管理するお金(会計)の取引記録です。簿記３級合格レベルの知識を独学でできるように最後まで説明していく33回目です。前回は、商品有高帳についてでしたが、今回は、試算表についてです。合計残高試算表、残高試算表、合計試算表の3つがあり、普段の仕訳や転記が正しいかをチェックしていきます。決算に近づいているので、大詰めになってきました。資格試験を受ける場合には、不安なところを復習して、問題集を使いながら身につけましょう。

試算表とは

合計試算表、残高試算表、合計残高試算表の3つがあります。これらは、日々行ってきた仕訳や転記が正しいかをチェックするものです。

合計試算表

総勘定元帳の勘定科目ごとの借方の合計、貸方の合計をまとめて、集計します。

例

10月５日 売掛金500円を現金で受け取った。

10月9日 買掛金200円を現金で支払った。

10月11日 商品300円を仕入れ、代金は掛けとした。

10月13日 商品200円を仕入れ、代金は現金で支払った。

10月25日 商品150円を売り上げ、代金は掛けとした。

10月27日 掛けで仕入れた10月11日の商品に損傷があったので、100円分を返品した。

取引を仕訳して、総勘定元帳に転記します。

仕訳できましたか？そして、転記します。

転記まで終わりました。これを合計試算表へ記入していきます。それぞれ各勘定科目の借方合計金額、貸方合計金額をそのまま素直に記入していきます。例えば、現金のTフォーム、借方500円、貸方400円の合計金額です。

そして、同様に埋めていくとこのようになります。

最終欄の借方貸方の合計金額は一致します。もし、一致してなければ、どこかしら仕訳か転記に間違いが生じていることになります。

残高試算表

総勘定元帳の勘定科目ごとの借方の合計と貸方の合計の差額、つまりは残高を集計します。

この場合、借方500円、貸方400円ですので、その差額100円が借方に残るので、残高試算表の現金勘定の借方に100円と記入します。同様にやっていきます。

買掛金は、借方貸方が0(ゼロ)になります。この場合、無記入ですが、説明のため、あえて0(ゼロ)を今回記入しました。

こちらも最終欄合計は必ず合致します。

合計残高試算表

合計試算表と残高試算表が一緒になった表です。

内側は合計試算表、外側が残高試算表と一緒です。それが１つにまとめられています。

これが、合計残高試算表です。この際も借方貸方それぞれの合計は内側同士、外側同士は合致を必ずします。

まとめ

合計試算表、残高試算表、合計残高試算表とまずは、仕訳と転記が間違えることなく処理することが何より重要です。

1. 各取引を確実に仕訳
2. 仕訳からTフォーム(試験でメモの際はこちらが楽です)へ転記
3. 表へ記入

借方貸方の各合計が合わない場合は、仕訳や転記が間違えている可能性大。

勘定科目一覧

今回はなし
基礎から始めたい方は、こちらです。→
基礎編：借方貸方どっちの覚え方。左右どっちに迷う仕訳を簡単に-基礎編-

第1回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第1回商品売買-

第2回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第2回現金-

第3回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記３級合格レベルへ-第3回当座-

第4回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第4回小口現金-

第5回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第5回手形-

第6回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第6回為替手形-

第7回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第7回手形裏書値引-

第8回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第8回貸付借入-

第9回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第9回有価証券(株式)-

第10回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第10回有価証券(公社債)-

第11回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第11回未払未収金-

第12回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第12回払受金-

第13回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第13回立替金-

第14回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第14回給料-

第15回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第15回商品券-

第16回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第16回消耗品-

第17回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第17回貸倒引当金-

第18回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第18回固定資産-

第19回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第19回減価償却-

第20回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第20回売却-

第21回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第21回租税公課-

第22回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第22回資本金-

第23回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第23回繰延べ-

第24回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第24回見越し-

第25回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第25回訂正-

第26回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第26回帳簿-

第27回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第27回補助簿-

第28回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第28回小口現金出納帳-

第29回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第29回仕入買掛帳帳-

第30回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第30回売上売掛帳-

第31回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第31回手形帳-

第32回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第32回商品有高帳-

第34回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第34回試算表-

第35回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第35回伝票制-

第36回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第36回決算整理-

第37回：仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第37回締切帳簿-

第38回：まとめ簿記３級勘定科目一覧