仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第14回給料-

投稿日:2017年9月21日 更新日:

簿記3級を独学で勉強やネットで勉強。全く初めてだと不安もあります。そして、勘定科目に借方、貸方とルールが何だか難しいイメージあります。仕訳とは、簿記を基本として、会社では経理部門が管理するお金(会計)の取引記録です。簿記3級合格レベルの知識を独学でできるように最後まで説明していく14回目です。勘定科目と借方、貸方の仕訳と5つのグループ、勘定科目一覧もイメージできるようにしましょう。前回は、立替金についてでしたが、今回は、給料についてです。仕訳ルールを覚え、資格試験を受ける場合には、これをベースに問題や仕訳数をこなしていきましょう。全く知識がない、資格はなくても、経理チームや会計管理をする方々や業務に関係がなくても損益計算書や貸借対照表のような財務諸表を見ていくためにビジネスマンは知っておきたい基礎知識です。

給料とは

給料とは、正式には残業代や各種手当を引いたもの=基本給のことです。給与という言葉もありますが、こちらは、残業代や各種手当を含んだものが、正式には給与です。ここではあまり気にすることではないですが、豆知識にどうぞ。

この給料。勘定科目となります。グループは察しがつきます。会社側から見ると。

< 勘定科目 >

  • 給料(費用):従業員へ支払うお金、支出。つまり、費用です。

給料の仕訳

取引:A店はスタッフCに給料250,000円を立て替えていた5,000円を差し引いて、残金を現金で支払いました。

前回の復習も兼ねています。

まず、給料として250,000円支払っていますので、

給料(費用)の発生 = 借方

立替金があったようです。そして、給料と立替金の差額245,000円を現金で支払いました。

立替金(資産)の減少 = 貸方(立て替えたときに”借方”に”立替金”と仕訳しているため)

現金(資産)の減少 = 貸方

給料を支払った時の仕訳

取引:A店はスタッフCに給料250,000円を源泉徴収税7,000円を差し引いて、残金を現金で支払いました。

まず、源泉徴収税の説明からです。

源泉徴収税:給料や報酬などを支払う側が所得税、社会保険料などをあらかじめ差し引いて、個人に代わって国に納めるものです。

つまり、会社側が一時的に預かるお金です。これを勘定科目で“預り金”といいます。そしてグループは、後で国に納めなくてはならない(支払わなければいけない)ので“負債”となります。

< 勘定科目 >

  • 預り金(負債):給料や報酬を支払う側が所得税、社会保険料などを一時的に預かるお金

ここから仕訳に入ります。

まず、給料が250,000円ですので、

給料(費用)の発生 = 借方

次に、給料と源泉徴収額の差額を現金243,000円で支払っています。

現金(資産)の減少 = 貸方

そして、源泉徴収税の7,000円は預り金の勘定科目です。

預り金(負債)の発生 = 貸方

預り金を国に納めた(支払った)時の仕訳

先ほどの預り金を国に支払った時をみていきます。

取引:先の預り金7,000円を現金で納付しました。

預り金を納付したので預り金が減りました。

預り金(負債)の減少 = 借方

納付は、現金でしたので、

現金(資産)の減少 = 貸方

まとめ

今回は、給料についてみてきましたが、仕訳は簡単になってきてませんか。わかる勘定科目を先に仕訳て借方貸方の差額は何なのかと考えていくのも良いです。

勘定科目一覧

負債グループ

  • 預り金

費用グループ

  • 給料

基礎から始めたい方は、こちらです。→
基礎編:借方貸方どっちの覚え方。左右どっちに迷う仕訳を簡単に-基礎編-

第1回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第1回商品売買-

第2回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第2回現金-

第3回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第3回当座-

第4回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第4回小口現金-

第5回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第5回手形-

第6回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第6回為替手形-

第7回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第7回手形裏書値引-

第8回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第8回貸付借入-

第9回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第9回有価証券(株式)-

第10回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第10回有価証券(公社債)-

第11回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第11回未払未収金-

第12回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第12回払受金-

第13回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第13回立替金-

第15回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第15回商品券-

第16回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第16回消耗品-

第17回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第17回貸倒引当金-

第18回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第18回固定資産-

第19回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第19回減価償却-

第20回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第20回売却-

第21回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第21回租税公課-

第22回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第22回資本金-

第23回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第23回繰延べ-

第24回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第24回見越し-

第25回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第25回訂正-

第26回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第26回帳簿-

第27回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第27回補助簿-

第28回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第28回小口現金出納帳-

第29回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第29回仕入買掛帳帳-

第30回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第30回売上売掛帳-

第31回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第31回手形帳-

第32回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第32回商品有高帳-

第33回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第33回試算表概要-

第34回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第34回試算表-

第35回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第35回伝票制-

第36回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第36回決算整理-

第37回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第37回締切帳簿-

第38回:まとめ簿記3級勘定科目一覧

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