簿記

仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第19回減価償却-

投稿日:2017年9月23日 更新日:


簿記3級を独学で勉強やネットで勉強。全く初めてだと不安もあります。そして、勘定科目に借方、貸方とルールが何だか難しいイメージあります。仕訳とは、簿記を基本として、会社では経理部門が管理するお金(会計)の取引記録です。簿記3級合格レベルの知識を独学でできるように最後まで説明していく19回目です。勘定科目と借方、貸方の仕訳と5つのグループ、勘定科目一覧もイメージできるようにしましょう。前回は、固定資産として取得原価と概要についてでしたが、今回は、固定資産の減価償却についてです。資格試験を受ける場合には、これをベースに問題を多く解いて仕訳数をこなしていきましょう。経理チームや会計管理をする方々や業務に関係がなくても損益計算書や貸借対照表のような財務諸表を見ていくためにビジネスマンは知っておきたい内容です。

スポンサーリンク

減価償却とは

固定資産を長期利用していくことで、時間の経過(経年劣化)や使用により年々価値が減少していきます。会計上は、この固定資産の価値の減少分を見積もって、費用として計上していくのです。

これを減価償却といい、その費用を減価償却費といいます。

減価償却費の計算方法

減価償却費の計算には、

  1. 取得原価:固定資産の本体価額 + 付随費用
  2. 耐用年数:固定資産が何年使えるかの利用年数、法律で定められている
  3. 残存価格:固定資産が耐用年数まで使ってもなお残っている価値

この3つを使います。

計算方法

定額法:対象となる固定資産が毎年同額づつ価値が減少すると仮定して計算する方法

計算式

減価償却費の記帳方法

減価償却の記帳方法は2つあります。

  1. 直接法:減価償却費と同額を固定資産金額を減らす処理方法
  2. 間接法:減価償却費と同額を減価償却累計額という資産のマイナス勘定科目で処理する方法

< 勘定科目 >

  • 減価償却費(費用):固定資産の価値減少分で計算によって導き出される金額
  • 減価償却累計額(資産のマイナス):記帳方法の間接法を使用する際の勘定科目。固定資産の名前を最初につけて、◯◯減価償却累計額となる場合があります。

減価償却の仕訳

取引:A会社は当期首に建物(取得原価500,000円)に購入し、これの減価償却をします。減価償却方法は、定額法(耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%)で処理します。記帳方法は、直接法、間接法の2つを仕訳します。

まず、減価償却費がいくらになるかを求めます。計算に必要なのは、取得原価、耐用年数、残存価額の3つです。

  • 取得原価:500,000円
  • 耐用年数:30年
  • 残存価額:取得原価の10%(500,000円 x 10% = 50,000円)

減価償却費 = (500,000(取得原価) − 50,000円(残存価額)) ÷ 30年(耐用年数)

減価償却費 = 15,000円

減価償却費が出ましたので、直接法、間接法それぞれで仕訳します。

直接法

固定資産の勘定科目をそのまま減らす方法

建物(資産)15,000円の減少 = 貸方

減価償却費(費用)15,000円の発生 = 借方

間接法

減価償却累計額という資産のマイナスをする勘定科目を用います。

減価償却費(費用)15,000円の発生 = 借方

減価償却累計額(資産のマイナス)15,000円 = 貸方

期中に購入した固定資産の減価償却

当期や前期、〜期というのが出てきます。これは、会社における会計期間のことで、四半期とか聞いたことがあるのではないでしょうか。通常4月から翌年3月末までです。

取引:A会社は、今期8/1に購入した建物(取得原価500,000円)を決算につき減価償却をします。減価償却は、定額法(耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%)で処理します。記帳方法は、間接法で行い、会計期間は1/1〜12/31とします。

会計期間が期首1/1〜期末(決算日)12/31までなので、その間の8/1に建物を購入しています。

この場合は、購入から経った期間分を月割りで計算して、減価償却費とします。

まず、1年分は、先ほど同様15,000円です。8/1〜12/31までなので5ヶ月分が経過しています。

15,000円 x 5ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 6,250円

月割り減価償却費 = 1年分の減価償却費 x 使用月数 ÷ 12ヶ月

つまり、当期分の減価償却費は、6,250円となります。

そして、間接法と指示されているので、減価償却累計額の勘定科目を使用します。

減価償却費(費用)6,250円の発生 = 借方

減価償却累計額 (資産のマイナス)6,250円の発生 = 貸方

まとめ

減価償却について触れました。言葉が多くなり混乱してくるかもしれませんが、この辺りは重要な部分です。減価償却費の計算はもちろん、勘定科目、直接法、間接法が何のことなのかを理解してください。次回は、固定資産の売却についてです。

勘定科目一覧

費用グループ

  • 減価償却費

資産のマイナス(性質上の負債)グループ

  • 減価償却累計額

基礎から始めたい方は、こちらです。→
基礎編:借方貸方どっちの覚え方。左右どっちに迷う仕訳を簡単に-基礎編-

第1回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第1回商品売買-

第2回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第2回現金-

第3回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第3回当座-

第4回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第4回小口現金-

第5回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第5回手形-

第6回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第6回為替手形-

第7回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第7回手形裏書値引-

第8回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第8回貸付借入-

第9回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第9回有価証券(株式)-

第10回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第10回有価証券(公社債)-

第11回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第11回未払未収金-

第12回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第12回払受金-

第13回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第13回立替金-

第14回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第14回給料-

第15回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第15回商品券-

第16回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第16回消耗品-

第17回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第17回貸倒引当金-

第18回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第18回固定資産-

第20回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第20回売却-

第21回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第21回租税公課-

第22回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第22回資本金-

第23回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第23回繰延べ-

第24回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第24回見越し-

第25回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第25回訂正-

第26回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第26回帳簿-

第27回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第27回補助簿-

第28回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第28回小口現金出納帳-

第29回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第29回仕入買掛帳帳-

第30回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第30回売上売掛帳-

第31回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第31回手形帳-

第32回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第32回商品有高帳-

第33回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第33回試算表概要-

第34回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第34回試算表-

第35回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第35回伝票制-

第36回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第36回決算整理-

第37回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第37回締切帳簿-

第38回:まとめ簿記3級勘定科目一覧

スポンサーリンク







-簿記