仕事量の計算。能率や単位をSPI対策の仕事算を基本として応用。
投稿日:2018年7月3日 更新日:
ここでの仕事量とは、物理や理科で出てくる仕事量ではなく、1時間あたりAさんはどれだけの仕事をこなすことができるのかという、能力の違う人や人数によって変わる処理時間を考えるものです。それは、SPIなどでは、仕事算とも呼ばれますが、普段の仕事でも十分に応用できる計算です。自分の仕事量は多いということを数字化できます(定性的なものを定量的に)。個々の能率を把握もできるので、管理する一つの指標ともなりますよね。単位も確認して、簡単に基礎を覚えて応用してみましょう。
仕事算
一般的には、全体の仕事量を” 1 (イチ)”として考えます。しかし、これだと分数になってしまったりするので把握しにくい部分があります。
そこでSPIで推奨されるのが“最小公倍数”を全体の仕事量とする方法です。
覚えていますか?最小公倍数。簡単に説明すると、2つの数字のそれぞれ”掛け算”をしていき、最初に出てくる共通の答えの数字です。
例えば、”2″ と “3” の最小公倍数は、
2 x 1 = 2 3 x 1 = 3
2 x 2 = 4 3 x 2 = 6
2 x 3 = 6
この場合、”6″ が最小公倍数となります。
そして、これを全体の仕事量として、1時間や1日など単位時間あたりの仕事量を計算していきます。
軽い問題を一つ解いてみます。
問題:ある仕事をそれぞれAさんが行うと3時間、Bさんが行うと6時間かかるとします。2人で処理したら、何時間かかりますか。
まず、全体の仕事量を考えます。上記によると、最小公倍数を使用するので、3と4の最小公倍数は、”12″です。これが全体の仕事量とします。
そして、それぞれ1時間あたりの仕事量は、
Aさん: 12 ÷ 3 = 4
Bさん: 12 ÷ 6 = 2
全体の仕事量が12なので、
12 ÷ (4 + 2) = 2時間
これが2人で一緒に仕事した場合にかかる時間となります。
これが、『仕事算』の基本です。
単位
これらの単位ってどうなるのでしょうか?
具体的に仕事量を計算するとき、日数や時間、人数に基づいて考えていきます。そのときの単位は、
1人が1時間に処理する仕事量 → 1人時間(にんじかん)または、人時(にんじ)
1人が1日に処理する仕事量 → 1人日(にんにち)
1人が1ヵ月に処理する仕事量 → 1人月(にんげつ)
となります。
“1人が”処理する仕事量であることがポイントです。
仕事量を考える単位として、これらを使い、ある仕事を1人のとき、何時間、何日、何ヵ月でできるかを計算していきます。
先の例で、2人が2時間で行う仕事量は、 2 x 2 = 4人時間(人時)と表すことができます。
また、計算上、”8人日”で処理していた仕事が、2人なら4日間で終えることができるのではないだろうかと仮定することもできます。
能率
最初の例では、1人1人が処理すると3時間や6時間、合計9時間かかっていた仕事が、一緒にやると2時間で終わるという指標になっています。
つまり、時間が短縮してますよね。これを“能率が上がった”というのです。逆にこれが、2人で一緒に処理したにも関わらず、10時間となってしまうと能率が下がった、悪くなったといえます。
例えば、能率を計算するとき、60人日かかっていたものが30人日になったとします。
60人日 ÷ 30日 = 2.0 x 100 = 200%
全体の仕事量(100%/パーセンテージ)を基準として、100%から200%に仕事量が上がった、つまり同じ仕事量を2倍できるようになっているということなので、能率が上がったことになります。
この計算は、
100%を満たして超える高い数字(%)になれば、能率が上がった
100%に満たない低い数字(%)になれば、能率が下がった
となり、数字で見える化できます。
これらは、あくまで1人で処理した場合のケースですが、60人日の仕事量を2人で処理して32日かかったとすると、2 x 32 = 64人日となり、人数を増やせば良いということではないことが判明します。
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まとめ
仕事において、
・計画的な仕事の仕方
・仕事の時間管理
・仕事量の分担
よく能率をあげるや生産性をあげると言葉ではいいます。
これらを計算して見える化できることは、改善されたかどうかが一目瞭然になり、具体的仕事の目処もつけやすくなるのです。
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