GMS/SM/CVS/HC/SCの意味や業態、形態の違いと特徴
投稿日:2017年11月22日 更新日:
GMSとは何か。その他、SM、CVS、HC、SCとは何なのか。小売業の店舗形態、総合スーパーを意味するGMS(General Merchandise Store/ゼネラルマーチャンダイズストア)。その他それぞれスーパーマーケットのSM(Super Market)、ショッピンングセンターのSC(Shopping Center)、コンビニエンスストアのCVS(Convenience Store)、ホームセンターのHC(Home Center)と小売の業態には英語略とともに様々な種類があります。そして、これらは明確に区別されています。GMSとは何かから今一度、違いや特徴を簡単に概要を整理してみましょう。
総合スーパー(GMS/General Merchandise Store)
総合品揃えスーパーです。わかりやすいのは郊外のイオンがそれに当たります。
- 何階建てかになっており、各階各フロアで衣食住の日常品目を全て揃えます
- セルフサービス方式
- 本部で大量仕入れを行い、店舗売り場構成はマネジャーに一任される
このような外見を備えています。セルフサービス方式とは、次の3つの条件を兼ね備えている場合をいいます。(売場面積50%以上がこの方法を採用している場合)
- お客様にわかるように各商品の値段が表示されている
- かごやカート、トレーにより、お客様自身で商品を自由に選び取ることができるようになっている
- レジにてお客様が選んだ商品全て一括して支払いができるようになっている
特徴
- 食料品の売上が高い
- CM、チラシなどメディアで宣伝(マス・プロモーション)
- 消費者を限定せず効率的かつ効果的に大量販売する(マス・マーチャンダイジング)
- PB(プライベートブランド/自社企画商品)の拡大、強化をしている
- 消費者視点を追求している
食料品、衣料品、生活用品関連を全て取り揃えていて、売り場面積が広いのがGMSの最大の特徴です。しかし、アメリカのGMSでは、食料品の取り扱いがなく、それについては、日本独自といえます。
コンビニエンスストア(CVS/Convenience Store)
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、デイリーストア、ミニストップなど説明不要かもしれません。
- 飲食料品を取り扱う
- 売場面積30㎡以上250㎡未満
- 営業時間14時間以上
特徴
- フランチャイズ方式が多く存在
- 単品管理により品揃え
フランチャイズ方式とは、本部とフランチャイズ加盟店として契約し、標準化された経営のノウハウやマニュアルを受け取り、売上の○%や経営指導料などを加盟店が本部へ支払う方式。
単品管理とはできる限り最小単位のSKUで管理する方法。詳細:SKU
毎日の生活に必要不可欠な商品を広く、浅く取り揃え、お客様の利便性を追求しているのがCVSの最大の特徴です。
『フランチャイズについて』→ FCとVCとRCの話
ホームセンター(HC/Home Center)
- 自分で作る(DIY/Do It Yourself)をストアコンセプトとして日曜大工用品中心に園芸品、レジャー用品、日用品からカー用品までの品揃えをする
- ワンフロアのみの店舗が通常
特徴
- 市街地店舗と郊外店舗が存在
- 回転率の低い商品が多いが高粗利率である品目が多い
- プロ向け商品にも対応
回転率詳細:商品回転率(在庫回転率)
粗利率詳細:利益率や粗利益率や原価率
“DIY(Do It Yourself)”をコンセプトに日曜大工を中心に日用品や生活関連商品を幅広く揃えているのが最大の特徴です。
スーパーマーケット(SM/Super Market)
- 売場面積250㎡以上
- セルフサービス方式
- 衣食住商品のいずれかが70%の取り扱いがある
特徴
- 高頻度、高回転の食料品、日用品を多く揃えている
- 本部の一括仕入れによる低コストの実現
- チラシ広告による大量販売
生鮮食料品中心の売り場構成であることが、最大の特徴です。
ショッピングセンター(SC/Shopping Center)
- 開発業者が計画的に開発した商業施設
- 大型小売店と複数の専門店で構成
特徴
- GMSを核(お客様を集められるお店)として、その他専門店構成される
- GMSとアミューズメント施設を併設させるなど大型店が存在
このショッピングセンターには分類があります。
- NSC(ネイバーフッド):SMやHCのような最寄品を扱い小規模なもの
- CSC(コミュニティ):中規模店でGMSを核として、テナント(専門店)を30店舗ほど構える
- RSC(リージョナル):総店舗面積が15,000㎡以上のショッピングセンター。GMSと百貨店など2つの核となる店舗が存在
- SRSC(スーパーリージョナル):総店舗面積30,000㎡を超える大型店。GMSに百貨店、映画館なども併設される、強い集客力をもつ店舗
近年では多くなった、業態(アパレル店、ベビー用品店など)の専門店と映画館、アミューズメント施設とGMSを合体させた複合商業施設がこれに該当します。
その他
専門店
専門店には、“業種”と“業態”の2つの形があります。
- 業種:肉屋、魚屋、本屋、電気屋など(商店街にあるような形)
- 業態:家電、アパレル、靴、ベビー用品など(テナントとして入っている大型チェーン店)
ドラッグストア(DgS/Drugstore)
マツモトキヨシ、ツルハグループなどに代表される所謂ドラッグストアです。
Health&Beauty(ヘルスアンドビューティー/美と健康)と呼ばれる、処方箋薬や医薬品に加え、化粧品と健康食品を中心に取り揃えているのが特徴。その上、生活必需品をも取り揃える形態。小型・中型・大型の店舗を立地に合わせて展開している。
まとめ
主な小売の業態、形態を説明してきました。何となくはイメージできますが、実は綿密に区分または細分化されていることが把握することが、まずは大切です。
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