売上を上げる、アップする。売上を増やす施策の1つバンドル効果。
投稿日:2018年3月20日 更新日:
『バンドル効果(Bundle effect)』というとあまり聞き慣れない感じがあります。英語の”bundle”とは、日本語訳で”束””包み”の意味です。売上を上げたり、アップしたり、増やしたりとこれは、アパレルや飲食店を含めたモノやサービスを提供する小売店、そして営業マンにも悩ましい問題。このバンドル効果は、簡単に言えば”セット売り”のことで、商品やサービスを組み合わせて販売することにより、売上アップを図ろうとする施策の一つです。ラーメン屋さんのラーメン+半チャーハン、ハンバーガー店のドリンクセットなどがそれです。ただし、単純に組み合わせれば良いかと言えばそうではないですよね。目的はあくまでも利益を上げて、売上アップなのです。これらは、どんな仕組みになっているのでしょうか。
『バンドル効果』とは
先に少し説明しましたが、『バンドル効果』とは、
“モノやサービスを組み合わせて販売することによって売上が上がる効果”
のことです。
第一段階としては、”モノ同士”でも”サービス同士”でも”モノとサービス”でも、組み合わせて販売するのです。組み合わせとありますが、”抱き合わせ”とも呼ばれます。そして、これは、”売上が上がる効果”のことなので、これにはきちんとした戦略を練らなければいけません。
仕組み
目的は、“売上アップ”。つまりは、販売する側として、“金額面での利益”が上がらなければ、”損”をする一方になりますよね。ポイントは、
“利益率の高いモノと低いモノを組み合わせる”
- ラーメン店の”ラーメンと半チャーハン”
- ファーストフード店の”セットメニュー”
- 家電量販店の”白物家電(冷蔵庫やレンジ)のセット売り”
- アパレル店の”上下(ジャケットとパンツ)のセット売り”
- スーパーの”○個でX円のセット売り”
このような例は全てこれに当たります。販売店側からすれば、在庫削減や販売数量の増加に加え、利益も上がります。
少し難しい言い方をすると”フロントエンド商品とバックエンド商品”という考え方でもあります。
詳細 →『フロントエンドとバックエンド』
このフロントエンド、バックエンドを簡単に説明すると、スーパーで詰め放題○円としていたとしてもそれで利益をあげようと考えてはいないということです。コンビニで言えば、私たちがトイレを借りるためだけに入ったけど、なんか申し訳なくて、何かしらの商品を買ってしまう心理と似ているかもしれません。
そして、”利益”は、”粗利益”のことで、利益の中から製造費や人件費が支払われますよね。だからこそ、”金額面での利益”は大切です。
詳細 → 『利益率、粗利率、原価率』 『損益分岐点』
『バンドル効果』のポイント
付加価値
モノやサービスを組み合わせたところで、実際にサービスを受けたり、購入したりするお客様(消費者)が”お得!”と感じてくれなければ意味がありません。この”お得!”という感覚は、金額でもサービスでも意識的でも無意識でも“付加価値”と呼ばれるものです。つまり、販売側が、このバンドル効果を使うためには、
“単品で売っている時よりも付加価値を提供できるか否か”
そして、単に組み合わせるだけでなく、利益を考えた上で、“できる限り高く売る”必要があります。
このできる限り高く売るための付加価値が何者なのかと言えば、高層階で夜景の見えるレストランなどで、特に飲み物の値段が高いことがあります。普段であれば、100円程度なのに300円とか。これは、綺麗な夜景、雰囲気に飲み物。つまり、このある種”サービス”に対しての対価として高めのお金を私たちは払っています。これが付加価値です。スキー場などの飲食全般が高いのは、単純にそこまでの運送費用や手間がかかるためなので、それとは少し違います。
詳細 → 『付加価値とは』 『付加価値額と付加価値率』
付加価値という名のニーズ
先ほど、”お得!”がなければならないと説明しましたが、これはつまり、何でもかんでも組み合わせや抱き合わせをしてお客様に提供すれば良いと言うことではなく、
“お客様(消費者)のニーズを満たす形を提供する”
このニーズは、“お客様の悩みの解消”と単純に訳すとします。「コレにアレが付いて、この値段ならなぁ」とか考えているお客様がいれば、そこに”ニーズ”が隠れていることになります。
詳細 → 『お客様のニーズとウォンツ』
まとめ
ここでは、便宜上、主に商品やサービスについて取り上げてきました。これは、営業マンでも取引先にどのような交渉で導入または購入してもらうかのヒントにもなります。
インセンティブという特典やおまけといわれるものも広く捉えればバンドル効果と言えます。女性誌の付録や”今なら○○購入でXXプレゼント!限定△名様!”もこれに該当するでしょう。
バンドル効果を狙うためのポイントは、
- 付加価値の提供
- ニーズの充足
- 利益の確保(できるだけ高く売る)
です。詳細も参考にしながら、自社や自らができるバンドル効果の施策を考えてみてください。
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