QA(品質保証)の意味とQC(品質管理)の違いとは何なのか。
投稿日:2018年3月30日 更新日:
製造生産現場、製薬/医薬品検査やコールセンターなど様々な場面で用いられるQAとQC。品質保証や品質保証と呼ばれ、英語では、Quality(クオリティ/品質)、Assurance(アシュアランス/保証)でQA、Control(コントロール/管理)でQCとなります。間違いがちなのですが、QCの”C”は、Check(チェック)ではない事の注意が必要です。これらのイメージでは、意味や違いを何となく認識できますが、実際、どのような意味や内容で、何が違ってくるのか。ここでは、簡単にまとめて整理していきます。
『品質』とは
まず、品質とは何なのかをみていきます。
品質(ひんしつ、クオリティ = Quality)は、工場で生産された製品や、サービス業が提供するサービスの有する特性、もしくは属性をいう。
品質の定義
JIS Z 8101では、1999年まで、品質を「品物又はサービスが、使用目的を満たしているかどうかを決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体」と定義していた。1999年の改訂の際、この定義は削除された。ISO 9000では、「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」と定義されている。
品質工学では、「品質とは、品物が出荷後、社会に与える損失である。ただし、機能そのものによる損失は除く」と定義されている。
概要
非常に広範な概念を含む語であり、一概に定義づけることは難しいが、おおよそ、提供される製品やサービスについて、買い手側である顧客(消費者)が求める特性との合致度と考えられる(合致度が高ければ品質が高いといわれる)
機械類などの工業製品であれば、次のような項目が含まれると考えられる。
- 寸法のばらつき
- 信頼性(故障のしにくさ、動作不良)
- 安全性(使用時のほか、故障時のフェイルセーフ設計も含む)
- デザイン、仕上がり
- 保守性
食品類なら
- 味、風味、香り
- 安全性
- 色合い
サービス業においては
- 設備の清潔さ
- 接客態度の良し悪し
- 仕上がりの良し悪し
などが考えられる。
出典:Wikipedia
『QA(Quality Assurance)』とは
『QA』とは、”Quality Assurance”の略で、
“品質保証”
を意味します。
より噛み砕くと
“提供するモノ、サービスがお客様に渡る際、渡った後に使用上問題がないかを保証する”
となります。
“安心、安全の保証”とも捉えられます。
モノやサービスが、
- 使ってもすぐ故障しないか、異常はないか
- 製品は、仕様(計画)通りになっているか
- クライアントの注文通りになっているか
- サービス業でのお客様対応(CS向上)
- サービス業での運営
当たり前に思うかもしれませんが、非常に重要です。例えば、医薬品で、使用したら副作用が出る。なんてなってしまったら大変ですよね。そのための”品質保証”をするわけです。
『CSについて』→ CS向上とは付加価値を高める事なのか。
モノであれば、
- 生産設備、環境、人員
- 原料から材料、部品類
- 製造工程、過程
- 製品出荷前の最終試験(製品規格に適合)
- 出荷
サービスであれば、
- スタッフ教育
- 運営体制
- お客様対応
です。
当たり前のようで極めて重要なのがわかります。
『QC(Quality Control)』とは
『QC』とは、”Quality Control”の略で、
“品質管理”
を意味します。
より噛み砕くと
“提供するモノ、サービスの生産、製造、運営過程で問題がないかを管理する”
となります。
QAで挙げた各工程で
- 生産設備に故障はないか
- 計画通りに進んでいるか
- 製品が規格に適合して製造できているか(不良品はないか)
- 人員、スタッフの教育は行き届いているか
このように
“各工程や運営上の問題や課題、不備を改善、向上する業務”
プロセス上の管理と言っても良いです。
まとめ
『QA(Quality Assurance)』は、『QC(Quality Control)』を内含しているといえます。
近年では、”QC”も含めて”QA”と呼んでいる企業も多々あります。
QCは、各部門や各工程のチェック、QAは、最終的なモノやサービスのチェックと広義には説明でき、仕事内容も概ねそのような違いがあると認識して問題ないです。
そして、QAは、品質保証なので、QCより幅広く、より専門的知識など経営的視点が求められます。
また、安心安全は、何においても近年、極めて重要視されています。そのためにあらゆる場面でのチェック体制が必要なのです。
さらに、進化させたTQMという概念もあります。これが、全体を網羅していると言っても過言ではありません。
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