プライスポイントの意味とプライスゾーンとプライスラインとの違い
投稿日:2018年3月26日 更新日:
プライスラインやプライスゾーン、プライスポイントやプライスライニング。この”プライス〜”、英語のpriceなので、値段についてのことだというのはイメージできるのではないでしょうか。これらは、店舗やメーカーでの専門用語になるため、一般的ではないかもしれません。しかし、モノやサービスに関わる方には是非知っておきたい基本の一つとなります。ここでは、各意味から違いまでを紹介していきます。
プライスゾーン(Price Zone)とは
“モノやサービスごとの販売価格の上限と下限の範囲”
- 特別価格帯(超高価格帯)
- 高価格帯
- 中価格帯
- 低価格帯
価格帯が、この4つに区分されます。
例えば、5,000円、10,000円、20,000円、100,000円とモノやサービス価格があった場合に、
“プライスゾーン”は、下限5,000円から上限100,000円という言い方になります。
価格帯については、上限の100,000円が“特別価格帯”となります。
この特別価格帯は、”見せ商品”とも呼ばれ、実際に重点的に販売するのは、その他の3区分(低中高価格帯)となります。
価格設定の際、このようなプライスゾーンの設定方法を取るのは、“来店客”の絞り込みをするためです。
皆さんも経験ありませんか?「ん?これがこの値段?」や「高級そうで入りづらいな。」など。。
つまり、小売店全体の商品構成と価格のバランスが合っているとお客様はお店に入りやすくなる。
逆に、”高いな”と感じるお店は、”高級店”と認識されるため、必然的に来店客が絞り込まれます。悪い言い方をすれば、お店がお客様を選んでいるのです。
プライスライン(Price Line)とは
“モノやサービスの販売価格の種類”
例えば、あるモノが1,980円から9,800円まで5種類の価格帯があった場合、
「プライスラインは5つ」という言い方になります。そして、1,980円、3,980円、5,800円、7,980円、9,800円のうち、一番売れている価格を”プライスポイント”と言います。つまり、
『プライスポイント』とは、
“プライスラインの中で一番売れている価格”
プライスライン政策
『プライスライン政策』とは、“値頃政策”や“価格段階政策”とも呼ばれ、
“お客様がどれを買うかを容易に決定できるようにする”
ことです。
各部門の中で、さらにお客様が求める価格に整理、分類して、販売価格を決める方法です。
例えば、文房具ジャンルをさらに区分けして、”シャーペン、鉛筆、ボールペン、マジック”と分けたとします。そして、ボールペンの中に1色、3色、5色とさらに細かくし、100円から10,000円までプライスラインが
1色:100円から3,000円まで
2色:3,100円から6,000円まで
3色:6,100円から10,000円まで
としたとします。価格と種類が多すぎませんか?
こうなると、お客様も買いにくくなるという理論です。そのため、1色であれば、980円、1,980円、2,480円の3つにしようとこれでプライスラインを決めます。すると
お客様は、3種類から選べばよいことになり、買いやすくなるのです。これが”プライスライン政策”と呼ばれるものです。
まとめ
プライスゾーンとプライスラインを説明してきました。最後のプライスライン政策には、メリットとデメリットがあります。
メリット
- お客様の購入商品の選択が容易になる
- 販売店は、在庫管理と販売促進が容易になると同時に仕入れの単純化(価格が限定されているため)になる
- 売れない商品を1つ下のプライスラインすることができるので値下げの単純化ができる
デメリット
- 販売価格の大幅変更が難しい
せっかく選択肢を少なくしましたが、その分、何かしらの事由により販売価格を値上げしなくてはいけなくなった場合、私たちお客様はどう感じますか?急に高くなった気がしてしまい、購入に至らないかもしれません。
“プライスライン政策”を行なっている場合には、これらのメリットデメリットがあることを十分理解しましょう。
まずは、用語の意味を押さえていることが大切です。
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