STP分析方法とは何かを探る3つの要素のポイントの簡単概要。
投稿日:2017年12月1日 更新日:
戦略のSTP分析のやり方には、まず、3つの要素『セグメンテーション(segmentation)』『ターゲティング(targeting)』『ポジショニング(potioning)』があります。マーケティングの基本戦略フレームワーク(枠組み/考え方)として環境の3C分析、戦略のSTP分析、施策の4P4C(7P)理論があげられます。やり方としては、何かモノを商品化、サービス提供を考えていく際、市場調査などの環境を見据えて、戦略を立て、施策を立てるのが順序ですが、ほとんどの場合は、同時進行で修正を行いながら進んでいきます。どんな市場を狙い、どんな層をターゲットにして、市場でどんな立ち位置を取っていくのか。これを考察するのがSTPです。
STP分析概要
- Segmentation(セグメンテーション)
- Targeting(ターゲティング)
- Positioning(ポジショニング)
この3つの頭文字をとりSTPと呼ばれます。以前にも触れましたが、概要はこのようになります。
このSTP分析は、「自社製品の顧客が誰なのか?」これを絞り込むための方法です。
顧客のニーズとウォンツなどマーケティング基本→
環境戦略→3C分析
施策戦略→4P4C理論
STPを詳しくみていきましょう。
セグメンテーション(Segmentation)
セグメントとは区分や区切りの意味です。
セグメンテーションとは、「市場の細分化」の意で、「市場全体を共通性のある属性に区分けしていく」ことです。
そして、市場の細分化(セグメンテーション)する手法として3つあります。
- ジオグラフィック(地理的属性/geographic)
- デモグラフィック(人口統計学的属性/demographic)
- サイコグラフィック(心理学的属性/psycographic)
なぜセグメントする必要があるのでしょうか?
まだ、何もモノを販売やサービスを提供していない場合、一昔前では、CMや雑誌などのマスメディアで広告を大量に出すことにより、例え無名でも”購入”に結びつけることができました。
しかし、昨今では、ネットやSNSの普及により、従来の方法では”購入”に繋がりにくい状況となりました。モノやサービスは溢れ、消費者(顧客)のニーズは多岐に渡ります。
つまり、市場全体(万人)に向けた商品の場合、”普通”の商品になり、結果、”購入”に結びつかない可能性が高まったためです。
ジオグラフィックは、世界的市場へのモノ、サービスにおいては意識しなくてはいけません。ただし、多くは、デモグラフィックとサイコグラフィックをメインに考えることになります。
デモグラフィックでは、女性ファッション誌を例えてみるとわかりやすくなります。20代、30代、40代と大枠があり、さらにそれぞれが実際のファッションの方向性などにより、個性を打ち出し出しています。
特徴を区分けして、差別化しているのです。
サイコグラフィックでは、機能別で区分けをしています。例えば、フェイスパックです。エイジングケアや透明感、ハリなどを組み合わせています。子供用、大人用のようなものもコレにあたります。
ターゲティング(Targeting)
ターゲットとは、標的、的の意味です。
市場の規模や成長性を考慮し、セグメンテーションで把握した中から、自社のモノ、サービスの標的(ターゲット)となる顧客、市場を整合性を見極め、決めます。
- 市場規模、成長性:魅力的な市場か。成長性があるのか。
- 自社のモノ、サービスとの整合性、適正:ブランドイメージや会社のビジョン
- 競合状況:同業他社の有無。他社の状況。
これらはもちろん企業の資金的な経営資源との兼ね合いも必要です。
- 特定の支持層に特化するのか(ベビー、子供、大人)
- 幅広い世代なのか
- 高級志向か低価格志向か
この点も見逃せません。
ポジショニング(Positioning)
ポジションとは、位置、場所の意味です。
狙う顧客(ターゲット)を決めた後にその顧客に選ばれる立ち位置がどこであるかを探ります。
通常ポジショニングマップというのを作成し、検討します。
この縦軸横軸に何をするかが重要となります。単純に、縦軸の上が高価格、下が低価格、横軸の右がファッション性で、左が流行などが考えられます。
つまり、第一段階で軸となるべき要素が何なのか。この選定が重要です。
そして、自社の位置を取り、第二段階として、競合他社がどこに位置するのかを示し、どこの価値で市場で戦えるのかを検討するのです。
客観的かつ俯瞰できなければ意味をなしませんので、注意が必要です。
まとめ
STPの目的は、自社のモノやサービスの
- 整合性の取れた顧客の見出し
- 独自性や優位性のポイントの明確化
これらです。
しかし、市場は日々変化します。そのため再構築を繰り返し行なっていく必要性も生じます。
STP分析は、戦略分析でもありますが、都度、下記を利用しながら、見直しを図りましょう。
顧客のニーズとウォンツなどマーケティング基本→
環境戦略→3C分析
施策戦略→4P4C理論
更に、すでに何種類かのモノ、サービスを提供している場合には、
- 高いリピートをしてくれる層(不定期に何度も)
- 定期的にリピートしてくれる層
- あまり来ない層
- 休眠層
- まだ一度も来ない層
これらに対しての施策をどのように打っていくのかを考える際にも利用できる手法です。
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