バリューチェーンとは何かをわかりやすくサクっと意味と分析を知る

投稿日:2018年4月9日 更新日:

バリューチェーン(英語:Value Chain)を直訳すると”価値の鎖”です。分析となった場合には、バリューチェーン分析と呼ばれ、マイケル・ポーター氏の1985年著「競争優位の戦略」の中で初めてこの言葉が使われ、”価値の連鎖”という意味になります。製造業や小売業まで、材料から生産製造して、お客様に届くまでの”主活動”とそのサポートをする”支援活動”に区分して分析するのが、バリューチェーン分析。言葉自体の意味を簡単にわかりやすく且つ簡潔に述べるならば、「原料調達から生産加工、製造して作った製品がお客様に届く(アフターサービス含)までの一連の流れ」となり、その過程で「どの工程で、どんな価値が増えたのか」。この価値に着目するのが”分析”です。『バリューチェーン』が何なのか、何を分析するのかを端的に整理していきます。

『バリューチェーン』とは何か

“価値”に注目した、原材料調達から生産、加工、製造して、お客様に届き、アフターサービスを含んだ一連の流れ

例えば、価値に注目した場合、まだ、アイデアの企画段階での価値は”0(ゼロ)”です。そこから原材料を調達して生産加工、製造すると価値が”50″、お客様が購入して、アフターサービスもバッチリで、価値が”100″のようなモノやサービスがあったとします。

価値を数字にしましたが、このモノ、サービスにおいて、価値が”0〜100″になるまでに、どの工程でどんな価値が増え、どこを改善したらもっと価値が増えるのか。ここはこうした方がもっと利益が出るかな。こっちをもっと効率化すれば利益が増えるのでは?こんなことを考える

経営を改善する目的で行うのが、『バリューチェーン分析』です。

『バリューチェーン分析』とは何をするの?

“企業の事業を主活動と支援活動に分け、どの工程でどの程度の価値が生まれているのか”

これを分析するものです。”価値”と何度も出てきますが、企業としては、製品を売り、その対価としてお客様から製品代金を受け取り、利益をあげなくてはいけません。そして、製品を作るには、お金がかかっています。

売上高 = 製品代金 − (主活動+支援活動のコスト/売上原価) = 利益(粗利益)です。これは、別名、付加価値とも呼ばれます。当然のことですが、売上原価が低くなればなるほど、利益が大きくなるのは、イメージできますよね。

『付加価値って何?』

 

つまりは、この”付加価値”、”お金の面”で言えば、工程の中で効率化して、ある部分の費用を削減すれば、利益が大きくなります。また”サービス面”では、高層レストランで夜景が見えるのは、”付加価値”であったりします。

バリューチェーン分析

『主活動』

  • 購買物流:原材料を仕入れる
  • 製造:製品を作る
  • 出荷物流:製品を倉庫などに納品して保管。注文が入れば、発送できるようにする
  • マーケティング:お客様に認知してもらう
  • 販売:実際にお客様に買ってもらう
  • サービス:買ってくれたお客様の満足度を向上させる(アフターフォロー)

『支援活動』

  • 管理全般(インフラストラクチャー):会社内の設備整理、オフィス備品管理など
  • 人事、労務管理:環境改善や人材を確保して、働きやすくするなど
  • 技術開発:新技術の開発、既存商品の見直しなど

このように2つに分けて、考えていきます。主活動は、お客様に買ってもらえるようにブランド認知や欲しいと思われるようにすることが目的で、支援活動は、社内基盤の整理でコスト削減による効率アップや主活動を円滑にするための活動と言えます。

『顧客のニーズとウォンツ』

何をするの?

いったい何を分析するのでしょうか?

  1. 利益改善と向上:コスト削減と付加価値の構築
  2. 強みと弱み:各工程で優れている点、劣っている点の洗い出し
  3. 競合他社の動向予測:競合他社もこの分析を使う場合に弱みを補おう、強みを活かそうとします。そのため、自社と同じように分析することで今後どういう戦略を取ってくるのかがある程度可視化できます。

まとめ

上記で示した”主活動””支援活動”に分けて考えていくことで、

  • どこか効率できないか
  • どんなところに価値があるのか
  • もっと利益が上がらないか
  • どこに注力すべきなのか

など、業務の効率化により生産性を上げ、利益を最大限に上げることができるのかを精査します。

つまり、各業務の経営改善や判断を容易にしていく分析です。

また、『バリューチューン』という言葉自体は、

“企画段階から生産、製造、販売、アフターフォロー至るまでの一連の流れを価値に注目して見ること”と簡単に覚えておくのが良いです。

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