映画館への集客する方法はないのかを考える

投稿日:2017年9月7日 更新日:

ランキングや興行収入に入場者数(観客動員数)、映画のヒットを示す指標は多くあります。そして、それを参考に観にいく映画を選択するお客様もいるでしょう。しかし、映画館に足を運ぶと、以外と空いている気がします。年々、映画館の来場者数は減っているとどこかで見たり聞いたりはしています。近年では、シネコンが主流とは言え、一昔前に比べたら、明らかにお客様が少なく感じます。映画館は儲かっているのか。そんな疑問を抱き、考えてみることにします。

映画館の収益

映画館は、何を収入にしているのか。

  1. チケット代金
  2. 物販(グッズ、飲食類)
  3. 広告類(上映前の企業CM)
  4. ポイントカード(有料)、クレジットカードへの入会

大きく分けてこの4つです。次に支出は何でしょうか。

  1. チケット代金の配給会社取り分
  2. 物販類仕入れ
  3. 人件費
  4. テナント料

これも大きく4つです。

映画館の制作や配給をしている企業が運営するシネコンが多いと言えど、問題点は何があるでしょうか。

映画館の問題点

収入と支出をみると、映画館に”人”つまりはお客様が集まらければ何もならないことがわかります。お客様が来ないとチケットは売れない、ポップコーン、ドリンク類、グッズなども売れませんよね。そうすると映画館の収入がなくなります。

それを改善しようと通常より安い値段の鑑賞とお客様へ来館してもらうため、◯◯デーや割引券類を発行しています。これでは、負の連鎖が続き、通常料金で観ようと思うお客様も減るため、収入が安定しません。

そして、何より問題なのは、このお客様が集まる集まらないは、

“上映する映画に左右されてしまう”ことです。

皆さんは、映画館へ行っていますか?なぜ行かないのしょうか。

お客様が映画館へ行かない理由

ここで私たちが映画館へ行かない理由を考えてみます。

  • ネット配信の環境基盤がある
  • 半年ほどでレンタルできる
  • 鑑賞料金+その他金額が高い
  • 他の娯楽の充実

細かく言えば、小さなお子さんが居たり、家でゆっくり観たいなど、私たちが感じる部分は多くあります。

そして、以前までは、DVD化は何年も先、ネット基盤や鑑賞料金も今ほどではなかったため、少しでも観たいと思えば、行っていました。これが現在では”ちょっと観ようかな”のハードルが格段に上がっており、金額と映画のバランス、そしてDVD化のスピードと映画以外の娯楽や金銭面での選択肢が拡がったため、足が遠のいていると言えます。

もちろん、施設の問題もあるでしょう。シネコンの多くは、商業施設に隣接されていますので、待ち時間を過ごす場所も多くはなったとはいえ、その”映画のために待つ時間”これすらも貴重になっているつまりは、お客様の負担なのではないかと推測できます。

これからの映画館とは

これから映画館へお客様に足を運んでもらうためには、商品やサービスと同様に付加価値が必要です。

参考記事:

付加価値をつけて商品やサービスを高めて、売る、提供するを考えてみる

顧客満足度(CS)の向上は付加価値が高めることと同じ意味なのか

高品質の音響設備や高画質では、お客様を呼べる時代ではないです。これだけ娯楽の選択肢の多くなり、時間の制約が貴重なものと捉えられてきているためです。

鑑賞料金が高い

鑑賞料金は、大人で1800円。この価値をお客様が納得しなくてはいけません。

  1. 鑑賞料金を安くする
  2. 鑑賞料金をセット化する(パンフレット+ドリンク+ポップコーンなど)
  3. 同時上映を作る(同じ値段で2本観れる)

特に割引券などの値引きを実施するのであれば、一律1000円程度にすることで、大きく集客は改善できますし、”ちょっと観たい”のハードルが下がって足が向かいやすくなります。ただし、安易な値下げではないことが重要です。値下げになれば、周りも値下げになり、結果、値下げ競争という悪い状況となるからです。

施設の充実

  1. お子様づれのための託児施設(鑑賞料込み)の設置
  2. 飲食店だけでないエンターテイメント施設を館内に設ける
  3. カップルシートや個室風設備を設ける
  4. インターネット配信による同時上映
  5. ヘビーユーザーのみに向けたサービスを提供
  6. スポーツ、音楽、ファッションショーなど他のエンターテイメントのリアルタイム上映

特に動画配信サービスが充実している近年では、映画館へ行かない代わりに、現在上映中の映画が、家でもどこでも観れる状況というのは、この上ない価値があります。実際に映画館に足が向かない結果となってもビジネスとしての収益は上げられます。

それでも”映画館でやはり観たい!”人もいるはずです。そこで、ライトユーザーではなく、ヘビーユーザーにスポットを当て、今以上に来てもらえる施策を考えます。そうすることで、ライトユーザーからヘビーユーザー変化するお客様も現れます。

また、コンサートなどは難しいかもしれませんが、ネットでもテレビでも見れないものをリアルタイムで上映する策もあります。立地により見れない行けないお客様の取り込みです。

これからの映画館は、付加価値が重要です。

スポンサーリンク




-ビジネス