会計と簿記の違いとは何か。経理や財務とは何が違う。関係性と意味
投稿日:2018年2月16日 更新日:
経理や財務、会計や簿記。この違いが何か、どんな関係性があるのかご存知でしょうか。よく耳にする言葉ではありますが、何を示しているかと問われるとなかなか上手く説明できません。日本語で示されるこれらは、英語では、財務(Financial/ファイナンシャル)、経理/会計(Accounting/アカウンティング)、簿記(Bookkeeping/ブックキーピング)と呼ばれます。企業会計、財務会計という言葉もありますが、ここでは、各意味を捉えながら、それぞれの違いと関係性が簡単にわかるように整理していきます。
『簿記』とは何か
簿記とは、
「帳簿と言われるノートのようなものに、企業のお金や財産に関する動きや増減を記録するための方法、手法、記述。」
のことです。ビジネスマンであれば、概要だけは知っておきたいところです。
『簿記の最初の一歩』→ 借方貸方どっちの覚え方。左右どっちに迷う仕訳を簡単に-基礎編-
そして簿記の目的は、
「企業の日々の取引について、”損益計算書”や”貸借対照表”を作成できるように、”総勘定元帳”という土台となるノートを作ること」
です。
また、記録するためには、ルールがあり、記録する方法にも、複式簿記と単式簿記があります。
『単式簿記と複式簿記』→ 複式簿記と単式簿記(簡易簿記)の違いとは何か。帳簿の種類も整理
企業では、通常、複式簿記を利用します。
『会計』とは何か
会計とは、
「簿記で記録したものによって企業が儲かっているのか、財務状況はどうなのかを記録、報告する手続き」
のことです。
つまり、損益計算書、貸借対照表を作成する過程も含めたものを呼び、”お金などの出入りを計算して整理して、報告する。”ことが会計です。
『損益計算書について』→ 損益計算書(P/L)の見方を簡単に。わかりやすく読み方を確認。
『貸借対照表について』→ 貸借対照表(B/S)の見方を簡単に。わかりやすく読み方を確認。
そして、このことから、『会計』の中に、『簿記』が構成要素として含まれているという関係性が成り立ちます。
“企業会計”という言葉は、まさしく“企業”の”会計”を意味しています。
『経理』とは何か
経理とは、
「簿記を使って、仕訳する」
ことです。
“会計処理”と呼ばれますが、このことから、『経理』もまた、『会計』の構成要素として含まれているという関係性が成り立ちます。
『財務』とは何か
財務とは、
「企業の資金を管理する手法」
のことです。
財務は、会社外部(株主、債権者)に対して、未来のお金についての資金調達や配当、何に投資を行うのかなど。いくらのお金にすることができるのか。を管理します。投資家の立場に立って、会社の数字を管理していくとも言えます。
それとは逆に、会計は、会社内部の過去のある一定期間での実際の利益がいくらだったかを管理すると言えます。
まとめ
簡単に会計、簿記、経理、財務について触れてきました。
財務についても”財務会計”という言葉があるように、会計の構成要素として含んでいます。
つまり、『会計』という枠組みの中に、『財務』と『経理』があり、その管理するための手法が、『簿記』であるということができます。
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