赤伝票、黒伝票、青伝票の意味と違いとは。知っておきたいお話。
投稿日:2017年12月3日 更新日:
赤伝票、黒伝票、青伝票。早口言葉のようですが、「伝票を切る」。経理処理に関わる伝票(赤、黒、青)色は違えど、言葉自体は聞くことがあります。担当や経理処理に関わっていないとなかなか意識しないものです。そして、英語では何て言うのかも気になります。ここでは、処理をどうするではなく、それぞれの意味を誰でも理解できるように赤伝票、青伝票、黒伝票を整理します。
英語では何て言うの?
それぞれ英語では何と言うのでしょうか?
- 伝票:Invoice(インボイス)、Voucher(バウチャー)、Slip(スリップ)など
- 黒伝票:black slip、black invoice
- 赤伝票:red slip、red invoice
- 青伝票:blue slip、blue invoice
しかし、日本人が単語としてこのような例があったとしても、なかなか伝わりにくいようです。伝票自体の単語は、”Invoice””Slip”自体は、”伝票”で伝わります。
もし、”○○伝票”と説明する場合、英語では色ではなく、”何の伝票”なのかを前に付けて言う場合が多いです。
例えば、”sales slip(セールススリップ)””cancelled slip(キャンセルスリップ)”。”売上伝票””返品伝票”のように。そして、通常、黒伝票であれば「Invoice」となります。
赤伝票とは
既に処理済(計上済)の伝票を取り消す際に使用されます。
例えば、
- 仕入れた商品の仕入処理が済んでいるが、誤ってしまっていた場合
- 返品のための伝票
- 現金入出金における”入金”の伝票
- 株式投資における”買い注文”の伝票
モノ販売などに多くあるのは、仕入れたものに対しての返品です。お店が、何らかの理由(お客様からの返品や破損)により、メーカー(サプライヤー)に返送などの場合に使用します。
青伝票とは
特に銀行、株式投資などに使われることが多いです。
- 現金入出金における”出金”の伝票
- 株式投資における”売り注文”の伝票
会計上や株式投資市場の法律により、決められている場合にこの呼称となります。
売上伝票にこれを利用している場合もありますが、”黒”と”青”は、業界で異なりますが、その場合、意味としてはどちらも黒伝票と同じです。
黒伝票とは
あえて”黒伝票”と口にしたり、意識することは少ないです。
- 売上
- 仕入れ
取引伝票のうち、通常の伝票の呼称です。”赤”に対して、このように呼ばれます。
そして“差替伝票”のように“正しい伝票”を意味することもあります。
差替伝票とは、例えば、金額1,000円の伝票を10,000円で誤って計上処理してしまった場合、
- 10,000円を取り消す。(赤伝票)
- 1,000円を新たに発行。(差替伝票=黒伝票)
このようになります。“黒伝票は、赤伝票に対して”と言う意味で使用されます。
まとめ
会計上の約束もあるので、把握しにくくはあります。特に”現金入出金”については、簿記の仕訳を理解していないと難しいです。
簡単に説明しますが、振替伝票の現金入出金において、”入金”があるということは、借方が”現金”で相手科目が常に貸方になります。逆に”出金”は貸方が”現金”で、相手科目は常に借方になるのです。
借方貸方概要 → 借方貸方どっち??
売上や仕入れ、誤りの修正後に新たに発行するのが”黒伝票“
計上済、処理済伝票の修正をするのが”赤伝票“
と初めはこれだけ覚えておくのが良いでしょう。
スポンサーリンク