SPF計算とPA数値の意味違い。紫外線対策のUVA/UVB。
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SPF30や50、PA+という表記が主に日焼け止めに必ず書いてあります。「日焼け止め」=「紫外線対策」と何となく意味はイメージできるのではないでしょうか。そして、SPFに関しては、持続時間の計算。確かに紫外線のお話で、SPFやPAがそれに関連する意味をもっています。ところで、紫外線は英語で”UltraViolet/ウルトラバイオレット”。これを略して『UV』です。一般的呼び方ですね。そして、SPFは、”Sun Protection Factor/サンプロテクションファクター”の略で、”紫外線防御指数”。PAは、”Protection Grade of UV-A/プロテクショングレードオブユーブイエ”の略で、”UVA防御指数”と呼ばれます。さて、紫外線とは何か、SPFやPAって?その意味から計算方法、計算で出てくる数値(持続時間)について、それぞれを簡単に整理していきます。日焼け止めについて勘違いもある可能性もあるので、基本を押さえて効果的な日焼け止め選びをしましょう。さらに、UPF”UltraViolet Protection Factor/ウルトラバイオレットプロテクションファクター”と呼ばれるものがアパレル企業で取り入れられてきていますので、そのあたりの説明もしていきます。
紫外線(Ultraviolet)の種類
肌に影響を与えるとされる『紫外線』通称『UV』とは、
- UV-A:紫外線A波
- UV-B:紫外線B波
- UV-C:紫外線C波
と波長により3種類に分けられ、”光”と呼ばれる中1つの要素です。光の中には、脱毛でおなじみのレーザーやレントゲンのX線なども含まれ、紫外線もその中の1つで波長(nm/ナノメートル)により、異なった呼び方となっています。
そして、紫外線(UV)の波長ABCにはそれぞれ特長があり、波長の長さにより、肌に与えるダメージが異なります。
『UV-A』とは
“長波長紫外線”と呼ばれ、波長の長い紫外線です。地上に届く全紫外線の中でも大量かつ肌の奥までの浸透力が高いため、日常で知らないうちに長く浴びてしまうことによる肌に与えるダメージは多大となるUVの中心的存在です。
主な肌への影響
- シワ
- たるみ
- シミ
UV-Aは、波長が長いため、肌内部へ奥深くまで入り込む浸透力が強力です。しかし、即時性があるわけではなく、ジワジワとダメージを与えていきます。いわゆる”うっかり日焼け”と呼ばれるのが、コレにあたります。
また、肌を黒くする原因もコレで、その現象を「サンタン」と言います。
さらに、注意しなくてはいけないのが、お天気が曇りの日でも窓ガラスなどを通り抜けるので、室内に居れば”安心”ではない点です。
『UV-B』とは
“中波長紫外線”と呼ばれ、波長が中間より少し長めの紫外線です。UV-Aよりは波長が短く、肌への浸透力も若干劣り、肌表面で吸収されます。しかし、エネルギーは、UV-Aより強力です。UV-Aが紫外線全体の95%を占めるとされているため、UV-Bは5%です。
主な肌への影響
- シミ
- そばかす
UV-Bは、波長はUV-Aより短いため、内部までの浸透力はなく、肌表面に影響を与えます。
いわゆる“肌表面の赤くなる日焼け”が、コレにあたります。
この肌表面を赤くする現象を「サンバーン」と言います。
また、UV-Aに比べ波長が短く、地上届く量は少量です。
しかし、エネルギーが非常に強い点に注意が必要です。
一般的に日傘などによる直射日光を浴びないような対策が必要とされています。
『UV-C』とは
“短波長紫外線”と呼ばれ、波長が短い紫外線です。UV-Bより有害であるとされており、通常、波長の短さゆえ、地上までは届かない(オゾン層で吸収)とされていましたが、近年の環境変化により届いてしまうのではと懸念されているものです。
主な肌への影響
- 皮膚
日焼け止めとして販売されているモノは、これら紫外線のうち“UVAとUVB”を対策するものです。
続いては、そこに表記のある”SPFとPA”についてみていきましょう。
『SPF』とは
『SPF』とは、”Sun Protection Factor/サンプロテクションファクター”の略で、
『UV-B』の防止を目的とする。
日焼け止めには、 “SPF○”というように○の中に”10〜50+”など数字が表記されています。この数字、よく”10″であれば10時間持続、”50+”であれば50時間持続と捉えてしまいがちですが、そうではありません。
SPFの後の数字
SPFの後に表記のある数字は、
『日焼けや肌へのダメージ(メラニン形成)』を”○倍”遅らせる。
*メラニン色素とは、主にシミの原因になるもの
ことを意味しています。
例えば”SPF10″であれば、紫外線を浴びてから、肌へダメージを受けるのが、10倍遅らせることができるということです。
肌がダメージを受ける時間については、個人差があるものの一般的に15分から20分と言われており、
基準として、
SPF1 = 約20分
UV-Bを防ぐとされています。
つまり、計算上は、
SPF10 = 20分 x 10倍 = 200分
3時間20分、ダメージを遅らせ、防ぐことができるとなります。
しかし、日焼けするのにAさんは10分、Bさんが30分だとした場合には、
Aさん:10分 x 10倍 = 100分(1時間40分)
Bさん:30分 x 10倍 = 300分(5時間)
となります。こればかりは、個人の肌感覚、肌質になってしまいます。
『PA』とは
『PA』とは、”Protection Grade of UV-A/プロテクションオブユーブイエー”の略で、
『UV-A』の防止を目的とする。
日焼け止めには、“PA+++”のように”+”が1つから現在”++++”の4段階で表記されています。
この+が多いほど高い効果が期待されるとなります。
日焼け止めの注意点
- 100%紫外線を防ぐモノではなく、影響を少なくするモノ。
- SPFやPAの数値が大きいほど、肌への負担も大きい。
『UPF』とは
『UPF』とは、”UltraViolet Protection Factor /ウルトラバイオレットプロテクションファクター”の略で、
衣類の紫外線保護指数を示す。
これは、アパレル企業の衣類に対して、使われる指標です。
概念がSPFと同様で、
UPF1 = 約20分
となり、最高値は、”50+”で”UPF80″であっても”UPF50+”の表記となります。
また、UPFは3段階に分かれており
- “15〜20″:良
- “21〜39″:優良
- “40〜50+:優秀
となっています。
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まとめ
飲むタイプも登場していますが、日焼け止めには”SPF”と”PA”の両方の表記が必ずあります。
数値が大きいまたは+が多いのをずっと使用するのではなく、海水浴や野外では、数値の高いモノ、日常生活や室内では、低いモノを使い分けることが、肌にとっては大切です。
また、UV-Aは、1年中降り注ぎ、UV-Bは、10月〜2月あたりには減るとされます。
さらに、
SPF = UV-B
PA = UV-A
それぞれの紫外線に対応していることを覚えておきましょう。
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