メーカーの営業職とはどんな仕事なのか。種類と業務の簡単基礎実務編
投稿日:2017年8月8日 更新日:
簡単基礎知識編では、営業先、営業するモノ、方法についての基礎を説明しました。こちらでは、営業の業務範囲について基礎部分を把握していきます。
営業の業務範囲
前回最後に触れたのが、下記の部分です。
- 情報収集
- 提案(プレゼンテーション、商談)
- 契約(厳密ではなくても、店舗との約束、注文をとるなども含)
- 商品の納品
- 納入後のフォロー
情報収集
ざっくりといってしまえば、「お客様(営業先)が何を求めているのか?」です。加えて、商品を店舗が取扱っている(販売している)ような所が営業先となっている場合、メーカーの営業が根本として持っておかなくてはならないのは、「お客様(消費者)が何を求めているのか?」を考えることです。これは非常に大切なこととなります。そして、” 何 “の部分については、
- お客様(営業先 / 消費者)の自社製品に対するニーズは何か。
- お客様(営業先 / 消費者)の自社製品に対する課題は何か。
取引先が求める”ニーズ”と”課題”とは。ということです。情報収集となっていますが、情報提供も必要です。取引先(営業先)が、どんな所になるかをイメージしてみると良いです。
例えば、既に取引のある量販店やバラエティショップ、ドラッグストアの場合、自社の製品に対して、
- 自社製品の売上は?同業他社の売上は?売れてないのはなぜか?
- 商品陳列で困っていること→POP(陳列用販促物)を提供できないか?
- 自社製品の陳列状況→より良い展開場所へ陳列してもらえないか?
- 自社とは異なる製品の取扱状況→何が大きく陳列されているのか?それは、売れているのか?
- 取引先の担当者は誰で、どんな人か→キーパーソンは誰か?担当者は一人か?
少しあげただけでもこれだけあります。”情報取集”は直接担当者なりとお話しすることで得ることもありますが、自分自身で得られる情報も多くあります。現場(店舗)での情報は当然ですが、インターネットやメディア、雑誌と個人的にできることも活用しつつ、総合判断をいかにできるかは大切です。
情報収集ができたとしても、
- メーカーは何が提供できるのか。
- 提供できる形にできるのか。
これは、交渉やプレゼンテーションでは、極めて重要なポイントです。
提案(プレゼンテーション、商談)
本社担当、店舗担当と分けられていることもあります。しかし、1つの提案を社内で共有し、内容が同じでなくてはなりません。当然ですよね。本社担当と店舗担当が違うことを提案してしまっては、混乱することは、想像に値しません。
また、新規開拓して取引開始を行う企業やイベント制作など、ある一社に対して、多数企業が参加してプレゼンテーションを行い受注企業を決めるコンペ方式もあります。いずれにせよ、社内で調整した案を提案します。
営業の実務として、
- 社内でのプレゼンテーション案の調整(何をする?予算は?)。
- プレゼンテーションのための資料作成。
- 情報収集をしつつ効果的なプレゼンテーション(キャンペーン)提案
- 見積もり金額の提案
大まかな社内調整後、実際のプレゼン資料を作成し、担当者にアポイントを取り、プレゼテーションの日時設定を行います。お客様(営業先/消費者)によっては、数回にわたるプレゼンを経て、決定する場合も多々あります。
契約
新規契約の場合、金額、納期、その他お客様(営業先/消費者)が了承すれば成約です。新規契約といっても広い意味では、他店舗では導入済みの商品を取扱っていなかった店舗が新規で導入を決めたというのもあります。
この場合、導入条件は、既に本社との契約で取り決めあるため、新規取扱キャンペーンや商品陳列場所などの交渉を店舗担当者と行なっていきます。
製品の納品
“営業事務”という担当者がいる場合は、その方が担当することが多いです。納期に伴う、日時、場所、数量、発送先を契約や注文に基づいて納品します。
納品の方法としては、
- 物流会社(倉庫保管から発送)を利用している。
- 受発注(注文を受ける→物流倉庫へ発送依頼する)システムを共有。
このように管理しているのが主です。個人で販売している場合は、個人の事務所で全て行なっている場合もあります。しかし、会社規模が大きくなれば、物流倉庫の利用も視野に入れていくこととなります。
確認事項等、物流会社との調整が必要な際、こういった事案も営業が担う場合があります。
納品後のアフターフォロー
新規で契約した所、既に契約した所問わず
- 納品に問題はなかったか。
- 製品に不具合はなかったか。
- 導入後の売上はどうか。
とフォローという名の”情報収集”を行います。つまり、納品後はまた情報収集に戻りの一連の流れを繰り返していくこととなるのです。
まとめ
営業には、“売上目標”があります。個人的なものからチームとしての目標です。
- 年間で◯億の売上目標
- 月間で◯千万の売上目標
- 週間で◯百万の売上目標
様々ですが、会社として“成長”と“持続 / 存続”が根本にあるため、売上目標を立てて行動していくのは当然です。営業は、その売上目標に関して、
- そのように達成していくのか。
- 新規契約を◯社獲得しよう。
- 既存店から◯個、注文を取ろう。
- 売上を上げるための戦略を検討。
と実際の“行動”に落とし込んでいきます。ノルマというと近年では、悪い意味に用いられていますが、売上目標は会社である以上、当然に付いて回るものですし、個人事業主で本当に一人でやっているのであれば、自分で全てを行なって行かなくてはなりません。
売上目標に対し、達成または越えることができればベストです。もし、達成できなければ、個人としてチームとして検証し、戦略の修正を行なっていくのです。
検証→ 再構築 → 行動の繰り返しです。PDCAサイクルですが、こちらはまた後日。
お読みいただき、ありがとうございました。
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