ブルーオーシャンの意味と概要。レッドオーシャン戦略との違い。
投稿日:2017年11月4日 更新日:
簡単に意味を説明してしまえば、ブルーオーシャン戦略とレッドオーシャン戦略は、市場に商品を投入する戦略マーケティングとして、レッドオーシャン(RED OCEAN:競争の激しい血の海)という競合他社を押しのけたり、需要を引き寄せたり、競争が多い既存の市場を意味するのに対して、誰も気づいておらず、競争のない未開拓市場を見つけようというのがブルーオーシャン戦略(BLUE OCEAN STRATEGY)の考え方です。ただし、間違えてはいけないのは、ただ単に「参入が容易で競争が少なくて儲けやすい市場」のことではないことです。INSEAD(欧州経営大学院)のW・チャン・キムとレネ・モボルニュ教授が提唱した一つに、「アクション・マトリクス」というものを具体的分析ツールとして提案しています。
4つの基本原則 (アクション・マトリクス)
ブルー・オーシャン戦略では、追随して市場参入してくる大企業などが現れてくるまでは、高い収益を確保できる期待がもてます。
< アクション・マトリクス>
- 取り除く
- 減らす
- 増やす
- 付け加える
企業としては、あらゆるコストが下がって、価値が高まって、需要(消費者や顧客)につながれば、利益が大きくなります。わかってはいるけれど、その案を即座に具現化するには無理があります。
そこで、この「取り除く」「減らす」「増やす」「付け加える」の4つの視点を利用して、業界、業種、製品、サービス、他社の取り組みを当てはめて、自社の事業なりを整理することでどんなブルーオーシャンを創造できるかを探るためのものです。
体現している事例として、舞台シルク・ドゥ・ソレイユ、日本ではQBハウス(1000円散髪)が有名です。具体的に見ていくにあたっては、これらが参考になりますし、それぞれの意味もわかりやすいので、ここでも取り上げていきます。
例:シルク・ドゥ・ソレイユ
出典:ブルー・オーシャン戦略
例:QBハウス(1,000円カット)
これらをみて、おわかりいただけますでしょうか。ここでのポイントは何をどうしているのかです。QBハウスはご存知でしょうか。10分1,000円で髪を切りますというお店です。これをごく一般的と思われる美容室、理髪店と比較してみてください。
- 洗面台なし:店舗を低コストで作れる
- シャンプーなどなし:備品類の費用がなくなる。
- 会話なし:髪を切ることのみに専念することで短時間で済む
などの分析をしていけます。そして、10分1,000円もしくは1人1,000円なので、単純計算ですが、60分、6人、つまり1時間で6,000円の売上。通常の店舗と比べてもコストはかかってないのに利益は大きいと考えられます。
つまり、ブルーオーシャン戦略は、消費者や顧客に対して、高品質(付加価値)を低価格で提供し、利益を最大化することが、最大の目的なのです。
また、このように整理することで、気づきをもたらし、新たな創造価値を見出すことで、未開拓や空いている市場を導き出していけるのです。
まとめ
先述したように、ブルー・オーシャン戦略は、追随して市場参入してくる大企業などが現れてくるまでは、高い収益を確保できる期待がもてます。つまり、同時にレッドオーシャンでの競争に優位性を保てるようにすることや参入を防ぐ必要性もあるのです。
- 差別化
- 低コスト
- 高利益
- 消費者に対する高付加価値
それか一つではなく、全ては繋がっていることを認識していることが大変重要です。
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