アンダードッグ効果とバンドワゴン効果の意味とは。行動心理マーケ

投稿日:2018年3月19日 更新日:

“勝ち馬効果”と言われる『バンドワゴン効果』、”負け犬効果”と言われる『アンダードッグ効果』。この2つは、行動心理をマーケティングする際においても基本的部分であり、これらの効果は、モノやサービス、政治(選挙)や恋愛、アイドルにだって起こりうる、当てはまる行動心理なのです。”言葉”の意味として、英語での「Underdog(アンダードッグ)」は、”かませ犬(自信をつけさせるためにあてがう弱い相手)””負けそうな人””社会の犠牲者”があり、単に”負け犬”と認識されるようになっています。そして、その反対語に「Topdog(トップドッグ)」があり、”支配者””人生の勝者”の意味があります。マーケティング用語として捉える際には、『バンドワゴン効果(Bandwagon effect)』の反対語が『アンダードッグ効果(Underdog effect)』となり、この2つを総称して『アナウンスメント効果』と呼びます。行動心理を表すマーケティング用語『アナウンスメント効果』の2種類(バンドワゴンとアンダードック)について、その意味、内容および概要について、わかりやすく整理してみます。

『アンダードッグ効果(Underdog effect)』とは

“弱いまたは不利な立場や状況の人を応援したくなる心理、効果”

簡単に表すとこのようになります。ただし、これには条件があります。それは、

“真面目に誠実に一生懸命取り組んでいるのにうまくいかない”

というものです。

全力で頑張って挑んでいるのに結果が伴わなかったり、才能の塊のような人なのに冷遇されいる。このような状況下にあると“同情”に似た心理が働くのです。つまり、”かわいそうという気持ちに似た応援してあげようという心理”が働くということです。

『バンドワゴン効果(Bandwagon effect)』とは

“すでに多くの支持を受けている立場や状況の人が、さらに支持を加速させたり、強固する心理、効果”

簡単に表すとこのようになります。

まさしく「勝ち馬に乗る」「流行に乗る」という状況です。全く関心のなかったモノやサービスが、メディアや雑誌、様々な情報から”流行っているらしい”ことを知り、”使ってみようかな””買ってみようかな””行ってみようかな”となる心理の変化です。

様々なバンドワゴン効果とアンダードッグ効果の例

バンドワゴン効果の例

  • モノやサービスにおける「口コミ」「ランキング」「人気No.1」「○○に取り上げられました!」「限定性」で購入を決める
  • 選挙における「有利な情勢」「優勢」と伝えられる候補者に投票
  • 映画における「興行収入No.1」「○億人が涙した!」で観に行く
  • 飲食店における「行列」で実際並ぶまたは購入する
  • モテる人がさらにモテる。人気商品がさらに売れる。
  • Iphone

“モノやサービス、人に対して、他の人はどうしているんだろう?どう思っているんだろう?”

“みんなの評価が良いから使ってみよう””行列ができているから買ってみよう”と心理が動きます。

モノやサービスでの宣伝や広告文句、飲食店で座席数などを減らして行列を作るなど意図的に戦略として利用することも多々あります。

“流行っている感”を出すのです。これは、ネット(SNSや口コミや評価)であっても実店舗であっても、商売であっても人であってもいえることです。

なぜ、『バンドワゴン効果』が起きるのかというと、行動心理において、

“個人の判断より大多数の判断が正しい”

という想いが働くからです。

アンダードッグ効果の例

  • スポーツで負けている方を応援したくなる
  • 売上の立っていない営業マンのためモノ、サービスを購入する
  • 売れていないアイドルや目立っていない”推し”を応援する
  • この人を助けてあげたいと思う
  • 劣勢を伝えられている選挙候補者を応援する

“一生懸命やっていても結果が出ない”

先にも挙げましたが、”思わず頑張れ!”という心理が働きます。そして、”真面目に誠実に”がポイントです。見え透いたものでは、この効果は現れません。

なぜ、『アンダードッグ効果』が起こるのかというと、行動心理において

“同情心”

が働くからです。

例えば、恋愛において、女性が一生懸命やっているのにも関わらず、失敗ばっかりしてしまっていたとします。すると男性は、”助けてあげたい”と感じてしまいます。まさしくコレがそうなのです。同性からは”あざとい”と嫌悪感を持たれる可能性はありますが。

まとめ

バンドワゴン効果もアンダードッグ効果もすごく”日本人”に効果的な手法である気がしないでしょうか。流行やみんなが使っている安心感です。簡単にいえば、集団心理や同調心理です。SNSの普及、アプリの普及の背景にもこの心理がありますよね。細かいところでは、SNS上の”いいね”を押すのもそうかもしれません。1番に押すのは気がひけるが、1,000人押していれば、何だか安心して軽い気持ちで押してしまうなど。

これらは、どちらもビジネスにおいて実際使われる手法です。マーケティング用語で言えば、”集客(人を集めるための方法”です。ただし、アプローチはあくまでアプローチで、

“モノやサービス、人の価値ではなく、他の人との比較に価値”に重きをおく心理で、その後の“モノ、サービス、人”自体の品質や満足感とは別物”です。行列のできているお店の味や接客態度が悪かったらどうですか?

また、『バンドワゴン効果』と『アンダードッグ効果』を合わせて、

『アナウンスメント効果(Announcement effect)』と呼ばれます。特に国の選挙の際に、メディアで優勢と伝えられた候補者がより票を集めたり、劣勢と伝えられている候補者が同情票や応援票を集めたりするような現象です。

*アナウンスメント = Announcement = 発表/声明の意味

これら効果は、考えると様々思い浮かんだり、目にすることもあるので、気にかけてみてはいかがでしょうか。

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