仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第16回消耗品-

投稿日:2017年9月22日 更新日:

簿記3級を独学で勉強やネットで勉強。全く初めてだと不安もあります。そして、勘定科目に借方、貸方とルールが何だか難しいイメージあります。仕訳とは、簿記を基本として、会社では経理部門が管理するお金(会計)の取引記録です。簿記3級合格レベルの知識を独学でできるように最後まで説明していく16回目です。勘定科目と借方、貸方の仕訳と5つのグループ、勘定科目一覧もイメージできるようにしましょう。前回は、商品券についてでしたが、今回は、消耗品についてです。仕訳ルールを覚え、資格試験を受ける場合には、これをベースに問題や仕訳数をこなしていきましょう。全く知識がない、資格はなくても、経理チームや会計管理をする方々や業務に関係がなくても損益計算書や貸借対照表のような財務諸表を見ていくためにビジネスマンは知っておきたい内容です。

消耗品と消耗品費

ペン類などの文房具、コピー用紙やティッシュ、ペットの餌でも使ったらなくなってしまうものを消耗品といいます。なんとなくイメージはできます。

簿記では買ったときに“消耗品”として仕訳するか“消耗品費”として仕訳するかの2通りがあります。どちらを使えという決まりはありませんので、会社で使用しているやり方や問題文に提示されている科目で判断しましょう。

いずれにせよ、決算時には振替が必要になります。

買ったとき、”消耗品”で仕訳したら、使った分を”消耗品費”に振り替える。

買ったとき、”消耗品費”で仕訳したら、残っている分を”消耗品”に振り替える。

消耗品と消耗品費の勘定科目の違い

消耗品と消耗品費の違いは、グループです。

  • 消耗品 = 資産グループ
  • 消耗品費 = 費用グループ

消耗品は会社の財産です。ですので、資産グループ。消耗品費はその名の通り費用です。ですので、費用グループ。

< 勘定科目 >

  • 消耗品(資産):買ったときにこれで処理した場合は、使った分を決算時に消耗品費へ振替
  • 消耗品費(費用):買ったときにこれで処理した場合は、残ってる分を決算時に消耗品へ振替

消耗品と消耗品費の仕訳

取引:A店はボールペン500円を購入し、代金は現金で支払いました。なお仕訳は、消耗品(資産)で処理する場合と消耗品費(費用)で処理する場合の2通りの方法を別々に仕訳してください。

すでに勘定科目もわかっているので、仕訳自体は難しくないです。

消耗品での仕訳

現金(資産)500円の減少 = 貸方

消耗品(資産)500円の増加 = 借方

消耗品費での仕訳

現金(資産)500円の減少 = 貸方

消耗品費(費用)500円の発生 = 借方

決算時の消耗品、消耗品費の仕訳

取引:先ほどのボールペン500円は、決算時において、使用したのは300円、未使用は200円でした。勘定科目、消耗品、消耗品費それぞれの場合の仕訳をしてください。

決算整理の仕訳といわれるものです。決算整理については追い追い説明しますので、ここでは、仕訳を確実に覚えてください。

消耗品(資産)の場合の仕訳

買ったとき、消耗品(資産)で処理している場合は、決算時に使った分を消耗品費に振り替える仕訳をします。消耗品(資産)として処理していたものを使った分だけ消耗品費(費用)として計上するイメージです。

消耗品(資産)の減少 = 貸方

消耗品費(費用)の発生 = 借方

使用したのは300円分です。

買ったときに消耗品(資産)500円で仕訳したいたものが、決算時に使用した分つまりは消耗品費(費用)として計上することにより、帳簿上、消耗品(資産)200円として残ります。つまり未使用200円ということです。

消耗品費(費用)の場合の仕訳

買ったとき、消耗品費(費用)で処理している場合は、決算時に未使用分を消耗品に振り替える仕訳をします。消耗品費(費用)として処理していたものを未使用分だけ消耗品(資産)として残すイメージです。

消耗品(資産)の増加 = 借方

消耗品費(費用)の取り消し = 貸方

未使用分は200円分です。

買ったときに消耗品費(費用)500円で仕訳したいたものが、決算時に未使用分つまりは消耗品(資産)として計上することにより、帳簿上、消耗品費(費用)300円として計上が残ります。つまり消耗品費として300円は使ったよということです。

まとめ

勘定科目の消耗品(資産)、消耗品費(費用)を扱ってきました。どちらで仕訳するかは、問題文の指示に従ってください。消耗品は資産、消耗品費は費用。そして、どっちで処理をしていて、帳簿上残れば良いのは未使用なのか、使用分の費用なのか、これをイメージして仕訳をしましょう。

勘定科目一覧

資産グループ

  • 消耗品

費用グループ

  • 消耗品費

基礎から始めたい方は、こちらです。→
基礎編:借方貸方どっちの覚え方。左右どっちに迷う仕訳を簡単に-基礎編-

第1回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第1回商品売買-

第2回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第2回現金-

第3回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第3回当座-

第4回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第4回小口現金-

第5回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第5回手形-

第6回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第6回為替手形-

第7回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第7回手形裏書値引-

第8回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第8回貸付借入-

第9回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第9回有価証券(株式)-

第10回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第10回有価証券(公社債)-

第11回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第11回未払未収金-

第12回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第12回払受金-

第13回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第13回立替金-

第14回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第14回給料-

第15回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第15回商品券-

第17回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第17回貸倒引当金-

第18回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第18回固定資産-

第19回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第19回減価償却-

第20回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第20回売却-

第21回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第21回租税公課-

第22回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第22回資本金-

第23回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第23回繰延べ-

第24回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第24回見越し-

第25回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第25回訂正-

第26回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第26回帳簿-

第27回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第27回補助簿-

第28回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第28回小口現金出納帳-

第29回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第29回仕入買掛帳帳-

第30回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第30回売上売掛帳-

第31回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第31回手形帳-

第32回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第32回商品有高帳-

第33回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第33回試算表概要-

第34回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第34回試算表-

第35回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第35回伝票制-

第36回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第36回決算整理-

第37回:仕訳を簡単にわかりやすく簿記3級合格レベルへ-第37回締切帳簿-

第38回:まとめ簿記3級勘定科目一覧

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